猛暑の日が続く。
簡易軌道風レイアウト工作が一段落したので、次は
草軽風レイアウトの改修を開始する。

500x350の小型レイアウトの改造
このレイアウトは「黒子の思想」を試すために作成した
ものである。
一応、分岐はあるが使うでもなく、実質「グルグル回るだけ」
であることが不満であった。
不満(コレジャナイ感)があるとどうしても稼働率が落ちる。
こういうときに思うのである。
「使えるレイアウトの最小限の要素とは何か?」
それは大きさ(路線長)なのか?運転形態の複雑化なのか?
複数列車が同時走行/交換して走行なのか?

拡張部の大きさを検討
レイアウトの必要要素?を考えた結果「せめて列車交換」に
改造ポイントを置くことにした。
というのが「あまり大きくすると保管や補修が難しくなる」
からである。
小型・軽量にしておくとひっくり返したりして改修出来るし
その気があれば持ち出して使うことも出来る。
元が小型のこのレイアウトなので、拡張範囲は少しでも小さく
したい。
R140のレールと追加ポイントを置いて地味に検討する。

台枠拡張部と追加

裏っ側から見たところ

張出構造は脱着可能
結局、台枠短辺側は50mm、長辺(ポイント追加)は
40mm追加することにした。
追加部は張出式にして「今後の進展で気に入らなければ
作り替えるため外せる」よう構造になっている。
短辺側は50mm幅角材なので取付は簡単だったのだが、
ポイント追加側は台枠構造が複雑で、脱着式にするために
凝った改造をする必要があった。
ゴム道床と線路を設置して、草軽デキと花巻デハで走行
テストを行い、無事走行することを確認した。
通常のレイアウトはここから地面とストラクチャーなので
あるが「架線集電レイアウト」はまだ先がある。
そう「架線システム」である。

架線システムテスト用台枠作成
架線対応は「自分で試行錯誤するしかない」世界である。
今回は架線固定と台座部分の改善を行う。
新しいことをするということは「色々とテスト」が必要と
なる。
そのためのテスト台枠を作成するところから始める。

架線柱台座の改善
最近使い始めたハトメを台座に使う方式では以下の内容を
改善した。
(1)ゴム差込式での固定を硬くすること
(2)作業工数削減(ハンダ付け省略)
色々と試した結果、ハトメに2/3まで切れ目を入れて圧入すると
内径が0.5mm減って(タイトになる)ハンダ付けが不要になる
ことが判った。

クロススパン架線柱、ハトメ資材変更
クロススパン架線柱は中間部に1.4φネジを入れることで
スパン線を脱着することが可能になる方式である。
作りながら考えるのが「ハンガータイプとクロススパンは
どちらがトータルコストが安いか?(作成~維持)」
である。
(1)ハンガータイプは素材の種類が多い。
=>洋白丸線、角線など
(2)クロススパン式は「なんでも2セット」
=>柱、台座など
(3)工数
・ハンガータイプは各種洋白線を使い、穴あけ加工が多い
・クロススパンは1.4φネジ固定が手間(タップ切り)
=>それを2回行う必要がある
(4)保守
どちらも丈夫なので本体が壊れることはほぼゼロだが
架線固定のためのジョイント部のハンダが外れることが
あったり、台座位置が微妙で調整が必要になることが
ある。
・ハンガータイプは本体を外して補修
・クロススパンタイプはスパンを外すだけ
そんなことを考えていたら、黒染のハトメが売っている
のを発見!
おお!これで塗装工程が減った!
ああ、なんという地味な喜び。

作成したものをトビカで塗装
地味なことを考えながら作成したパーツを塗装する。
基本はこれの繰り返しである。
細密化とはまったく程遠い「実用一点張り」の工作に
我ながら笑ってしまう。
注意!
ここに記載されていることは「私の個人的経験」です。
参考にされてもいいですが、正解である保証はありません。
進捗状況によっては、内容を変更する場合もあります。
参考文献
鉄道模型趣味 No.302
レイアウト全書 (株)機芸出版社 発行
RAILFAN 12月臨時号 車両研究5 鉄道友の会 発行
RAILFAN 12月臨時号 車両研究6 鉄道友の会 発行