猛暑だから復活する謎のクラカメやらを使っていると
あることを思い出した。

託された?バレル単玉レンズ
そういえば、使っていないレンズがあったような?と
しばし考えて思い出した!「あのバレルレンズ!!」
クラカメ友人(と言っても私の父とほぼ同年齢)から
「これ使ってみてよ」と託された英国大判カメラといっしょに
譲ってもらったのがこのレンズである。
口金がその大判カメラとは違うので、使わずにいたのだが、
なにもしないのはよろしくない。
(新規にBiogon35F2.8を入手するくらいなので)
キングダムで信が王騎将軍から鉾を譲られたようなもの
(そうなのか?)なので、いよいよ実戦投入である!

まずは手軽にデジカメ撮影のはずが・・・
コンパクトな単玉(100年以上前のレンズ)なので、バリ
ヘリコイド前に付ければ撮影出来るだろう・・・と
撮影を開始した。
ところが・・・である。
いくら延長リングを足してもぜんぜんピンが来ない!
こりゃダメだ!と家中の捜索してベローズやらリングを
探し出してはこれでどうだ?あれはダメか?とやっていたら
夜になってしまった。
結果は「え?こんなに焦点距離長いの!」である。
上画像の通り、ほぼ「山猫は眠らない」のトーマス・ベケット
のような状態になってしまった。

無名バレル単玉レンズ 絞りリング無し
想像を超えて長焦点レンズなので、室内での撮影は面倒で
あったが、どうにか撮影したのがこの画像である。
う~む、なかなかにいいソフトっぷり!(そこか)
この画像を見て思った「この写りは35mm版では惜しい!」
ということで、大判デジカメ久々の復活である。

まずはレンズボードを作る
口金が無いので、レンズボードを作成して固定する。
銀塩ではちょっとでも隙間があると露光してしまうし、
シャッターを付けないといけないのだが、大判デジでは
両方とも心配がないので楽である。
(レンズ固定の押さえを作るのが面倒なくらい)

久々の大判デジカメ登場!
レンズ装着可能になったので、大判デジカメ登場である。
焦点距離が長いので大きなカメラを使うのだが、スキャナ式の
大判デジカメを最後に使ったは2013.4.30なので、動作するか?
が心配であった。
(実際、パソコンのPhotoShopがドライバを認識しなかった)
試しに室内光で使用したのだが、暗くて露光不良だったので
翌日に日当たりの良い部屋で撮影を行った。
(そこでも結構トラブったのだが略)

無名バレル単玉レンズ 絞りリング無し
撮影結果はこのような感じで「ま、いい感じかな」である。
前回のデジカメ撮影よりはシャープな感じ?
とりあえず、おおよその使い方は判った。
とはいえ、この大がかりな装置を持ち歩いて撮影することは
老齢な私にはムリである。
そうなると、スキャナ式ではなくiPhone式である。

ピントグラス撮影Boxを作る
現代はスマホ時代である!
大判デジカメもピントグラスをiPhoneで撮影するのが楽で
あることは当然である。
さっそく撮影Box式を作るのだが、素材はエコで室内にある
ボール紙(テッシュの空き箱)やダンボール箱を使う。
ラッキーなことに、トーマプラシェイの商品送付用の箱が
なんと!ピントグラスと同じ大きさだった!
これにテッシュの空き箱を2個使ってあてずっぽうに
Boxを作成する。

無名バレル単玉レンズ 絞りリング無し(驚愕!)
これで撮影出来れば楽でいいよねぇ~、写りはスキャナで
やった通りなら期待通りだよねぇ~・・・あれ?
な、なんだこのシャープな写りは!
ピントグラスを肉眼で見ると決してこんな感じではない。
う~む、何が起こっているんだ?
この「こんなにシャープなバレル単玉は変!」というこの
矛盾した感覚・・・

クックのレンズも試写してみる
これは何かの間違いだろう?ということで、英国大判カメラの
クックのレンズでも撮影してみることにした。
急ぎなのでダンボールにパーマセル固定(笑)

Cooke Primoplane 6inch f/6.5 絞り解放
まずはイメージサークルを確認するためスキャナで
撮影する。
撮影画像は真っ暗なのだが、PhotoShopでレベル自動補正を
撮影画像は真っ暗なのだが、PhotoShopでレベル自動補正を
するとこのような画像になる。
(スキャナカメラはシャッター速度調整出来ないのが難)
銀塩で撮影すると結構良い上がりになるのではないか?

Cooke Primoplane 6inch f/6.5 絞り解放
続いて、iPhoneで撮影するとこんな感じである。
肉眼でピントグラスを見ると、真ん中にポチっと像が見えるだけ
なのだが、iPhoneで撮影するとまさのそのまま写る。
なるほど、撮影する機器によりそういう差が出るのか。
おかげで一つ判ったことがある。
前回のiPhone式でピントグラスを写す方式はダメだ!と
判断した。
今回のテストにより「レンズ次第でうまくいく」のである。

意を決して前板を外す
思いついたらすぐやる!
ということで、英国大判カメラの前板を外す。
難しい?と思っていたが簡単に外れた。
せっかくなので、ピントグラスも流しで中性洗剤で綺麗に
洗浄した。

焦点距離が長いのでBoxを足して装着
バレル単玉は焦点距離が長いのでコンパクトなこのカメラでは
蛇腹の長さが不足する。
急遽、ボール紙でBoxを作って装着する。

無名バレル単玉レンズ 絞りリング無し
おお!バッチリ写る!
これでこのカメラも大判デジカメとして使える!
なんだかんだで4日以上かかって長年の悩み解消。
(疲れた)
注意!
ここに記載されていることは「私の個人的経験」です。
参考にされてもいいですが、正解である保証はありません。
進捗状況によっては、内容を変更する場合もあります。