作業軌道の地形が出来ると必要なのは樹木である。
そこがまた悩ましい。

伝統的針葉樹
これは以前から所有している林鉄&地鉄レイアウトである。
樹木はウチで伝統的?に使用している「ブラシの木」である。
古いモデラーの人はこの呼び名を使う人が多い。
針金を折り曲げてブラシの毛をグルリと回し、円錐形にして
針葉樹にしたものである。
形からすると子供時代に見覚えのあるモミの木(クリスマスツリー)
にソックリなのでなんとなく親近感がある。
で、思うのである「私はモミの木が欲しいのか?」

実物樹木(杉)の画像
これは近所の森林公園で撮影したものである。
細かい差異はあるものの、林鉄で伐採される杉、ヒノキの
ような樹木はこのような形をしている。
葉っぱ、枝ぶり(上向き/下向き)などを考えつつ
レイアウトで使う樹木を作れないものか?

手持ち素材で色々と試す
今までにも色々な素材で樹木を作成している。
各種素材のストックの中からまずはコケ類を使ってみたが
「コレジャナイ感」に少し凹む(ち~ん)

幹素材を捩じっていく
KATO 24-309 樹木キット針葉樹(中)を捩じって幹を
作る。
高さは10cmくらいで「もうちょっと高さと太さが欲しい」と
思うくらいのサイズである。
作業していて思うのだが「枝の数はこの倍以上欲しいので
捩じる加工の必要ない幹」を製品化出来ないのだろうか?

FINE-LEAFで枝葉を付けた
ストックしてあったウッドランドシーニックのFINE-LEAFを
使って枝葉を付けていく。
予想していた通り枝が少ないので枝葉のボリューム感を付ける
ために盛って行くと先の画像(実物)のような針葉樹の
イメージから遠くなって少し凹む。
それでもなんとか形になった。
両脇に「ブラシの木」を置いて比較すると「まあまあか?」
とは思うもののもう少し大きな木が欲しい。

大きな幹を作る
ウッドランドシーニックの17cmくらいのサイズの幹を
使って大きな木を作成する。
このキットは広葉樹?なのでますます枝が少ない(涙)

とりあえず枝葉を付けたが・・・
先の樹木同様にFINE-LAEFで枝葉を付けた。
う~ん・・・なんという「コレジャナイ感」(ち~ん)
仕方がないので、木工ボンド水溶液を染み込ませるときに
ボリューム感を足すことにする。
なんとか針葉樹(大・小)が揃ったので出来を確認する。

水平に見たところ(地上目線)

上方から見たところ(模型目線)
全体的に「そうなのかなぁ~」という感じになった。
レイアウトを見る視線(やや上方から)ではそれほど高さに
違いがないようにも見えるが水平からではそれなりに差異が
出ている。
林鉄で切り出すサイズは大きい方の樹木、「切り残した木」
は小さい方という見方が出来るのか?

他素材の木とストラクチャを置いて確認
こうしてみると「樹木って大きい」と思う。
右側に「ブラシの木」「オランダフラワーの木」を置いて
比較してみたがどうだろうか?
正直なところは「気持ちモミの木感は少し抜けたが・・・」
である。

「レイアウトに合う樹木」を作る努力
これまでに各種素材を使って樹木を作ってきた。
ここにあるものは「とりあえず合格」のものである。
まだまだ理想には遠い。
レイアウトで使う樹木は
・模型としてのリアル感
・運転する場所として使うための耐久性
・レイアウトのサイズによる制約
などの要求事項があって正解を出すのが難しい。
それで思うことがある。
「日本の植生に合った素材は製品化されないのか?」
とりあえず樹木問題はこのくらいにして、作業軌道の植生
をやることにしようか?
注意!
ここに記載されていることは「私の個人的経験」です。
参考にされてもいいですが、正解である保証はありません。
進捗状況によっては、内容を変更する場合があります。
参考文献
レイアウト全書 (株)機芸出版社 発行
ナローゲージモデリング 機芸出版社 発行
木曽谷の森林鉄道 西 裕之 著 (株)ネコパブリッシング 発行
木曽の森林鉄道 銀河書房 発行