国産一眼レフで使ってみたいのにず~っと買えずにいた
カメラがある。

ようやく購入したペトリ
行かないはずのカメラ市で偶然見つけてしまった。
ペトリV6である。
ペトリカメラの前身、栗林製作所1907年創業で、なんと!
国内では小西六写真工業につぐ「日本で2番目」のカメラ製造
会社である。
1959年、ニコンF、キヤノンフレックスと同年にペトリペンタを
発売、その後も一眼レフを開発・販売している。
今回購入したペトリV6は1965年の製品で、その前のペンタV3の
軍艦部のデザインを変更したものである(え?それだけ!)
スペック的には平凡で1軸不回転ダイヤルの1/500~1/2、B
分割巻上は出来ないレバー巻上である。

独特なスピゴットマウント
一眼レフ最初の製品、ペトリペンタはM42だったが、次のV2から
このマウントになった。
ワンタッチでレンズ交換出来て便利!
・・・かとは思うのだが、ペトリの交換レンズは少ないので
純正M42アダプタを使うケースが多かったのではかろうか?
そして、最後の製品のMF-1はM42に戻っている。
使い勝手は良い方のカメラなので50F1.8の写りを確認するため
さっそく撮影してみる。

50F1.8 F=1:5,6 1/500

50F1.8 絞り解放 1/125
普通の一眼レフなので世田谷線の撮影は楽々。
ファインダはまあまあ見やすい。
招き猫の撮影結果を見て思ったのだが、F=1:1.8くらいのレンズで
ピンを合わせたやや右の招き猫以外はストン!とボケていている
のがこのレンズの特徴だろうか?
発色は地味目。
ところでこのボディ、1/500が時々幕速が不安定になるようで
左1/4が露出不良になることがあった。
(古いボディにはよくあることである)

50F1.8 F=1:8 1/250

50F1.8 絞り解放 1/500

50F1.8 F=1:4 1/500
曇天なのでISO200のフィルムを使用したが、やはりMax1/500
っだと少し辛い(笑)
レンズの特性なのか?ファインダの作りなのか? 白いものだと
ファインダ像がボ~っとしてややピン合わせが辛い。
(注:単に老眼という説もある)
フィルム2本使って思ったのは「意外に使いやすい」である。
そういえば、私が一眼レフを使い始めたときの参考書
「シリーズ日本カメラ17 一眼レフの使い方」の巻末にある
国産35mm一眼レフ全ガイドにはペトリも含まれているのだが
「普及品として使いやすく価格も安い」として好評価である。
その時には読み流していたが40年以上経過してそれを実感
することが出来た(笑)

ペトリの謎仕様「カウンタの動くタイミング」
え?フィルムを入れないとダメなの?と思って装填してみても
動かない。
しばらく操作していて気が付いた!
「あれ?レリーズ後にカウンタが動いてる!」
動作を見ていると撮影が終了するとカウントアップする。
なんで?と思ってネットで調べてみると、カウンタを動かす
レバーをミラーが復元するときに叩いて動かしているとの
ことである。
ペトリのトップカバー上を見ると意外にスペースがなくて、
通常のカメラのように巻上側にカウンタを置けなかったので
このようなしくみになったと思うのだが、知らないで使うと
結構焦る。
判ってしまえばどうということはない。
それにしても思うのである。
カウンタの「現在の数字」の意味
(1)これから撮影するコマ数
(2)撮影が完了したコマ数
なんとも微妙(笑)
で、気が付いたのである。
この仕様だと「最後の1コマの数字が出ない」のである。
問題はないがちょっと悔しいかも?
注意!
ここに記載されていることは「私の個人的経験」です。
参考にされてもいいですが、正解である保証はありません。
画像の描写についてはあくまで個人の感想です。
参考文献
クラシックカメラ専科 No.9 35mm一眼レフカメラ 朝日ソノラマ 発行