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Channel: 気まま雑記
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モメッタI型

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ZEISS S-310に続いてコンパクト機の話。
 
Mom1_20221205
ハンガリーのカメラ「モメッタI型」
このカメラを知ったのはチョートクさんの「銘機礼賛2」である。
コロっとしたかわいい姿、出身?がハンガリーとちょっと神秘的な
存在だと思って興味は湧いたのだがなぜか入手する機会が無かった。
それが偶然入手してしまったのである。
このカメラ、MOM社で1954年~1962年の間に製造された
モメッタというものでこれはI型である。
レンズはYMMAR50F3.5で固定、一眼式のレンジファインダー、
小柄ながら本格的フォーカルプレーンシャッターのカメラである。
 
Mom6_20221205
フィルム装填が難しい
II型になると裏蓋脱着式になるのだがI型はバルナックライカと
同じ底蓋脱着式である。
それだけなら良いのだが、独特なボディ形状のためフィルムを
装填するのが難しい。
バルナックライカであればテレカを使えばフィルム側は加工
しなくても装填出来るが、I型は「本来のバルナック機のフィルム」
のように細長くカットしないと装填出来ない。
(注:1時間格闘した結果痛感)
ボディ形状に合わせて2ケ所カクッと曲がるので細くカットしても
引っ掛かることとボディが縦に長いのでスプロケットが奥にある
ので装填は時間をかけて慎重に行うのが良い。
ところで、このカメラコマは24x32と小さいので通常のカメラより
多く撮影出来るのだが、現像上がりはこんな感じになる。
Wed3_20221207
コマサイスが小さいだけではなくコマ間も0.5mmくらいしかない。
そのためプリント屋さんが現像上がりのフィルムをカットするのが
大変で、帰宅してスキャンするのもちょっとコツが必要になる。
  
Mom10_20221205
YMMAR50F3.5 F=1:8 1/500
 
Mom9_20221205
YMMAR50F3.5 絞り解放 1/100
撮影してみるとコンパクトなボディなので持ち歩きが楽で
操作も簡単なので撮影しやすい。
距離計窓が小さいので紅葉撮影(葉っぱにピント)は老眼には
ちょっと厳しいがF=1:3.5のレンズなのでそれほどシビアでは
ないので気にしなけばどうということはない。
レンズの描写はクセのない安定した感じでボケ味も悪くないと
思う。
 
Mom4_20221206
時代は違っても「庶民のカメラ」
今回、3台まとめて入手(一応ジャンク扱い)したものが実は
しっかり使えたことで「救出して良かった」としみじみ。
改めて眺めていて気が付いたことがある。
S-310は1972年、モメッタI型は1954年?のカメラであるが
どちらも「庶民が日常使うカメラ」である。
それで気が付くのが「普及機ではコストダウンのため汎用の
レンズシャッターを使うのにモメッタはフォーカルプレーン
シャッター」である。
この時代、ドイツでは高級機のフォクトレンダーのプロミネント
でもレンズシャッターなのである。
ハンガリーのMOM社凄い・・・で思い出した。
ポロミラーでアイレベルファインダー、世界初?のクイック
リターンミラー一眼レフのデュフレックスはハンガリーの
ガンマ社製であった。
ハンガリーがその時代高度な技術を持つ国だったことに
しみじみするのであった。
 
注意!
ここに記載されていることは「私の個人的経験」です。
参考にされてもいいですが、正解である保証はありません。
進捗状況によっては、内容を変更する場合もあります。

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