うっかり始めてしまった「地獄への道」は続く(遠い目)
前回に続いて次は床板である。
「まあ床板ならすぐ出来るだろう」という油断が・・・

床板のパーツ
エッチングパーツのみのパーツを組んでいく構成である。
それはいいのだが「え?アングル材を自分で曲げるの?」
一般的にアングル材は精度よく曲げることが難しいので素材として
購入してくるものである。
(注:この製品の発売時もそれは同じ)
それを「自分で曲げてね!」と来たか・・・
こういう長くて幅がないものは曲げにくい。
グチっていてもどうにもならないのでアングル材を作る。
手順は以下の通り。

20m車体折り曲げ治具登場
短いものは万力で出来るのだが100mmくらいあるアングル材は
20m車両の車体曲げ治具を使用する。
この治具は父の時代から使っているものだが、これを使うのは
10年ぶりくらいか?
これで咥えて曲げ作業開始!

地味に折り曲げ
長い鉄棒(ヤスリ)を当てて力の限りで曲げていく。
幅がないので凄く力を入れてもこのくらいが限界である(遠い目)

金工ハンマーで叩く
次なる手段は金工ハンマーで叩く。
この方法で直角に曲げると表面がボコボコになってしまう。
そのため、後工程で飾り帯で隠れる部分を表に出して曲げる
のがコツである。

叩いてヘロヘロになったアングル材をまっすぐにする
上手順で曲げたアングル材は治具から外すと反ってしまう。
そのため万力で咥えてだましだましまっすぐにする。
ある意味「金属工作の基礎」かもしれない。

アングル材の次は?
アングル材は揃ったので組んでいく。
出来上がったアングル材を見ると判るのだが幅がまちまちである。
これを「綺麗にまっすぐなアングル材に見えるように」組むのは
どうするか?

飾りの帯板
まずは長いアングル材に飾りの帯板をハンダ付けする。
これで「横から見たアングル材の幅が揃う」ようになる。

中央の長いアングル材を仮止め
上手順で作成したアングル材を仮止めする。
(本固定しないのは後で修正する可能性があるから)

折り曲げて短いアングル材
先頭部分の短いアングル材(ボディ形状に合わせて曲がっている)を
帯板を曲げてそれに合わせて仮止めする。
これで四隅のアングル材を固定してから、前に台枠の帯板をハンダ付け
して精度を確認して本格的にハンダを流して固定する。

出来上がった床板を付けてみる
苦労したが車体にポコッと嵌った。
これで固定方法の検討が出来る。
固定方法の検討のために台車も組むか?
そして・・・また「軽い気持ちで地獄入り」してしまった(続く)
注意!
ここに記載されていることは「私の個人的経験」です。
参考にされてもいいですが、正解である保証はありません。
進捗状況によっては、内容を変更する場合もあります。
参考文献:
国鉄輸入電機の系譜(上)(下) 吉川文夫 著 (株)ネコパブリッシング 発行