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路面電車(ダルマヤ動力)にSmileSound搭載

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ウチにおける「DCCサウンド搭載の本命」の話がようやく出来る。
実はかなり前からやっているのだが「やったことが多くて」
まとめるのに時間がかかった。
 
Romen020241110
ダルマヤの路面用動力装置
路面電車をやっている人(昔から)は判ると思うが、
40年以上前はこのジャンルの動力はダルマヤ独占であった。
製品自体はその後生産終了してしまったのだが、低速走行や
急カーブ通過の良さもあってストックしてあるものを
今でも使い続けている。
この動力装置は登場当時は問題無しの優等生であった。
しかし、DCCサウンド時代になって困ったことになった。
それは「走行音(動作音)が大きい」のである。
小さいギアで下に落としてウォームギアで駆動するのだが
独特な「ウィィ~」という音が出るのである(遠い目)
DCCサウンド化を検討し始めた時点(2006年?)において
電車のサウンドが出せるのはDigitraxのSFXシリーズしか
なかった。
これはいいぞ!と使ってみると音が小さくて動力音に
かき消されてしまう(絶望)
う~む、どうしたものか??
この問題、解決策は「静音の動力を作る」で長年対応してきた
のだが、かなりの両数で使っているダルマヤ動力を全て交換
というのはあまりに非現実的である。
 
さて、どうしたものか?
ここでSmileSoundの登場である。
音量がかなり大きいこのデコーダを使えば良いのではないか?
 
Romen1120241110
ダルマヤ動力へのSmileSound搭載テスト
やってみないと判らないので23mm動力(ブリル単台車)で
サウンドテスト車両を作成した。
デコーダはNext18、サウンドは旧国を使い、スピーカーの
種類やエンクロージャーの容積を1mm単位で変更するなど
各種テストを行った。
結果「これだけの音量があればダルマヤ動力の動作音にも
勝てる!」という確信を持つことが出来た。
それはいいのだが、あの問題がある。
「SmileSoundは集電(接触)が良くないと走行しない」
である。
車体が軽量で軸距離が身近路面電車の悩みである。
これを解決せねば!
 
Romen120241110
走行性能を確認
まずはユニトラック+クロスレール(90度)で動作確認。
クロスレールはレール交差部が絶縁になっているので
ショートホイールベース車両にはかなり厳しい。
テストしてみるとDCでは23mm(単台車)はなんとか
通過するがボギー台車は停まってしまう。
さらにSmileSound搭載にすると両方とも停まってしまう。
さて、どうするか?
 
SmileSound導入開始時ならともかく、あれから5ケ月・・・
解決策はアレしかない!
 
Romen220241110
改良(動力側台車)
ボギー車については「全輪集電化」が効果的な解決策である。
この台車は軸距離20mmなのだが、この動力はダルマヤに
しては珍しく動力側台車に集電ブラシが無い。
どうやって集電ブラシを入れるか?なのだが、5ケ月も
やっていると入れ方は手慣れたものである。
ベリ銅t0.08帯板+1.4ネジ用タマゴラグ+絶縁ネジで
という「当社標準」の方法であっさり解決。
 
Romen320241110
改良(非動力側台車)
通常台車については枕梁に集電ブラシを付けて車輪の裏側に
当るようにする。
 
Romen420241110
全輪集電にしてDCCサウンド搭載
多少配線が複雑?になったくらいで対処完了。
デコーダは通常の箱物ボディの標準的搭載方法。
スピーカーが爆音仕様にするためDB(1.5w)を使用する。
 
Romen520241110
17mm動力も改良
どうせテストしないといけないので軸距離17mmの
動力搭載の車両も改良する。
DCCサウンドの仕様は20mmと同様である。
 
Romen620241110
集電プラシ追加(非動力側)
動力台車側には標準の集電ブラシがあるので問題なし。
非動力側の台車は前出同様に集電ブラシを追加する。
 
これでボギー車の改良は済んだ。
難しいのは単台車である。
 
Romen720241110
集電ブラシ交換
当たり前だが単台車は「集電する車輪を増やす」ことは
出来ない。
ではどうするか?
ここで登場するのがB20での改良方法である。
ダルマヤ動力には車輪裏側を擦る凝った形の集電ブラシが
ついている。
DC(または他社のデコーダ)ではそれで問題ないのだが、
SmileSoundではなぜか集電(接触)が悪いのか?
動いたり停まったりするのである。
かなり手間取ったこの問題、B20で集電ブラシをベリ銅帯板
=>0.25φリン青銅に変えることで解決出来たので、ちょっと
惜しい気もするが作り直して交換した。
  
Romen820241110
集電ブラシ追加
非絶縁側の車輪にも集電ブラシを追加する。
これもB20の教訓である。
 
Romen920241110
サウンドテストの結果の搭載方法
16番車両とはいえ単台車の車両は小さい。
当初はサウンド実験車両同様に薄型スピーカーとデコーダを
モータ上に重ねて搭載する予定だった。
実際に搭載しようとするとその上に集電装置の取付ネジが
来るので接触の恐れがあることが判った。
そのためスピーカーを床板上に移すことにした。
厚さの制約が無くなったのでDB(1.5w)に変更した。
 
これで集電(接触)改良は済ませた。
その効果を確認する。
 
Romen1220241110
ボギー車でのテスト
KATOのクロスレール(90度)は済ませたのでシノハラの
クロスレールでのテストを行う。
シノハラのクロスレールは30,45,60,90度があり、
レールのクロス部の絶縁が長い(涙)
絶縁部の長さは角度が浅いものになるほど長くなり、
そのうえ角度が浅いと交差部が長くなるので集電は
さらに難しくなる。
まずはボギー車両(17,20mm)でテストを実施。
結果は30,45,60,90度の全てを無事通過した。
全輪集電の効果は絶大である。
 
Romen1020241110
単台車での通過テスト
続いてブリル21-E台車の車両でのテスト。
結果は30,45,60,90度の全てダメであった(絶望)
ユニトラックでは90度はOKだったがシノハラでは絶縁部が
長いのでダメであった。
 
Romen1320241110
レイアウトで停車テスト
クロスレールの結果はともかくとして、レイアウト上で
走行テストを行う。
この複線レイアウトは「単台車におけるクロス問題」がある
ことを想定してあるのでその点だけなら問題ない。
とはいえ架線集電(当たり方によっては傾く)や急角度の
ポイントもあるのでそれなりに難易度はある。
走行については問題無かったがSmileSoundと言えば
「狙ったところで停められない問題」がある。
Digitrax搭載の車両(普通にピタッと停車)と比較しながら
狙った場所で停まるか?を確認する。
旧国のサウンドデータのままでは「オーバーラン過ぎる」
のは当然だが、CV4:5に変更すると「慣れてくると狙った
位置で停められる」ようになった。
とはいえ、続行運転などで前車両にぶつからないように
止めるようなことは難しそうである。
当面は続行運転はDigitrax車両に任せよう(笑)
 
ということで、路面電車への適応テストはそれなりに
済んだ(凄く疲れた)
 
注意!
ここに記載されていることは「私の個人的経験」です。
参考にされてもいいですが、正解である保証はありません。
進捗状況によっては、内容を変更する場合もあります。

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