ターンテーブルの悩みは続く(なぜ?)
私が幼児だったころ(遠い目)父は秋葉原でパーツを買ってきて
オープンリールデッキを自作していた。
父は「ゴムベルト駆動って面白いんだぞ」とあれこれ子供の
私に語りつつ工作をしていた。
オーディオ=自作(というかカスタムというか)の時代だった。
私は電気関係に興味は行かず、もっぱら工作の方に興味が行った
のだが、ゴムベルト駆動についてはまったく忘れていた。
それがふと思いついたのである。
オープンリールデッキやレコードプレイヤーで使えるなら
ターンテーブルでも行けるのではないか!
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秋葉原でパーツを購入
思いついたので久々に秋葉原に行ってパーツを買ってきた。
ゴムベルトやプーリーというものは現代の秋葉原では置いている
店が少なくて種類もそれほど多くはない。
とりあえず主桁側を50φ/35φにして、モータ側を小径のプーリーに
して作ってみたものが上のものである。
テストの結果、ゴムベルト式は減速が意外によく効くのでモータは
ギアードモータでなくても良さそう?ということが判った。
(それだけでも収穫か?)
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ゴムベルトの長さ調整(失敗)
昔の経験で「ゴムベルトを加熱して繋ぐ」方法での長さ調整を試みたが
このゴムベルトは硬いうえにちょっとくらい加熱してもビクともしない。
さらに過熱すると炭化して燃焼・・・
溶剤もあれこれ試したがまったく溶けず。
ある意味「とっても頑丈」でいいのだが、長さ調整が出来ないとなると
製品そのままで引っ張り方で大きさを調整しなくてはいけない。
(このことが動力装置の構造にかなり影響してくる)
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モータ部分を変更
ギアードモータ=>キドマイティに変更し、取付位置もベース部の
プーリー側に移動した。
50φでは直接ベルトをかけ、35φではアイドラーのプーリーを入れて
使うようにしてある。
テスト結果としてはこれで十分減速出来ることを確認した。
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プーリーにカム/マイクロスイッチを付ける
減速の具合はいいので、次はSTOPさせるしくみである。
プーリーにリングを付けてノッチを入れ、マイクロスイッチでoffに
して止める方法である。
スイッチの誤作動を防ぐために軸に補強を入れてテストした結果は
良好であった。
ところで、前回のターンテーブル上面(ピットと主桁)のときに
主桁を固定する方法が欲しい、というようなことを書いた。
ゴムベルト式は実は「テンションをかけて軸を引っ張っている」ので
案外良い具合に位置固定が出来る。
この辺りは父がオープンリールデッキ自作をしているときによく聞いた
話だったが、なるほどその通りなんだと思った。
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モータ側の構造を簡単にする
ゴムベルト式はなんとなく行けそうな気がするものの、問題はモータ側の
しくみというか厚みが大きいことである。
それで思い出したのが8の字にベルトをかける方法である。
秋葉原でさらにプーリーと短いゴムベルトを購入してやってみた。
結果は「捻じれて外れてしまう」
このプーリーでは幅が無くてダメなようである。
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ゴムベルト外れ解決方法
あれこれ試行錯誤した結果、このゴムベルトは硬くて8の字にすると
プーリーの引っ張る側の上辺までベルトが行ってしまうことが判った。
それではどうするか?
思いついたのが「モータ側プーリーを35φより長くする」である。
長い軸のようなプーリーを作り、協育歯車のギアを3枚も!使って
作ったのが上のものである。
なんとも単純な作りであるが笑ってしまうくらいにちゃんと動く。
ついでに35φプーリーの軸にはスペーサを使って補強を入れた。
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動力装置の厚みは15mmくらい
ウチで作成するレイアウトは台枠高が30mmなので、ターンテーブルの
厚みは20mm(ピット深さ含む)にしたい。
動力部は15mmくらいに収まっている。
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8の字型動力の小型化を試す
このタイプをなんとか小型化出来ないか?
アイドラーのプーリーを2個作って引っ張ってみると、モータ側の
プーリーとターンテーブル側のプーリーとの距離は縮んだものの
ゴムベルトがより蛇行(モータ側)しやすくなった。
あれこれ試した結果、8の字がけは「ベルトを長く使う構造」で
ないと難しいことが判った。
トラバーサは既に作成したので、ターンテーブルも技術的に克服したい。
「出来ないことを克服する」のは大事である。
同じことを繰り返していては面白くない。
注意!
ここに記載されていることは「私の個人的経験」です。
参考にされてもいいですが、正解である保証はありません。
進捗状況によっては、内容を変更する場合もあります。