下回りの工作の次は上回りである。
私はこのキットを見たとき「このキャブは」とちょっと警戒して
はいたのだが・・・
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曲げる前に寸法確認を行う。
説明書によると窓上1.5mmの位置からキュッと曲げて
そこから緩やかにカーブしていくことになっている。
こうやって眺めると判るがキュッと曲った肩の部分が
側板の延長でなく庇部なので曲げのときに咥えることが
出来ない。
う~む、ちょっと嫌な予感・・・
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悩んでいては進まないので説明書の通り万力に咥えて
曲げてみた。
う~ん、やはり肩のキュッとした曲げが出ない(う~ん)
ま、ここまでは予想してはいた(けどショックではある)
さて、ここからは「長年やってきた技(ゴマカシ?)」の
腕を見せるしかない!
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角材を使って微妙な曲げをする。
この作業と並行して大きな丸棒で屋根のカーブを付けたり
しながら緩くカーブを曲げていく。
ある程度曲がるのだが肩のキュッは出ない(そりゃそうだ)
庇部分もまっすぐのままである(う~ん)
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こうなったらと真鍮板を使って微妙に肩を曲げていく。
t0.8の真鍮板x2枚を微妙に使って庇部分を含めて肩のキュッを
付けていく。
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かなり苦労してなんとか妻を付け始める程度に曲げた。
終わってから気が付いたが、このキットはt0.3の真鍮板に
抜きが出来るくらい深くエッチングをかけている。
厚さを計測するとt0.2で場所によってはそれより薄い?
私はいつもの調子でt0.3~t0.4のつもりで曲げに入った
のが失敗であった。
昨今の繊細なキットは私には向かないのだろうか?
それはともかく、真ん中を仮止めして妻のカーブに
カーブを合わせてハンダ付けの準備を済ませる。
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キャブが小さいので手持ちで仮止めして組む。
前の妻はそれでもなんとか固定出来た。
問題は後ろの妻である。
ドアの抜きがあるため側面は「t0.2の1mm無い帯板」に
なっている(う~ん)
そこを指で摘まんで妻を仮止めしようとするとグニャっと
曲がって「強烈な絶望感」に襲われることになる。
その毎に歪みを修正してまたやると・・・である。
どうにか克服してドアを付けるのだが、ドア下がネジ固定の
折り曲げになっているので治具が使えない!
仕方なくピンセットで位置決めするのだが、ここでまた
細い側面が曲がる・・・(虚脱感高し)
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苦闘の末、どうにかキャブ組み終わった(虚空)
ようやく真ん中を正式に接合する。
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ボイラーを丸める
径は10mmなので、長年使っているベンツのバルブを
使って丸めていく。
蒸気機関車を組んでいると「硬い丸い棒」をいっぱい
もらっておくと吉である。
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ようやくここまで出来た。
力尽きてしまったので今日はここまで!
山場は超えた?が上回り工作は続く(ち~ん)
注意!
ここに記載されていることは「私の個人的経験」です。
参考にされてもいいですが、正解である保証はありません。
進捗状況によっては、内容を変更する場合もあります。